概要
焦電センサ(PIRセンサ)を無線化します。
センサが反応するとBLEビーコンでデータを出力します。出力したデータは、M5Stackで作成したオブザーバで受信し、ビープ音を鳴らします。
人間の感知に使用できるほか、人の通れない細いスペースに多数設置して体温を持つ小動物の検知にも利用可能です。
今回の構成(ワイヤレス焦電センサ・M5Stackオブザーバ)
センサは焦電センサです。焦電センサは、PIR(Passive Infrared)センサや、用途によっては人感センサと呼ばれるセンサで、近接センサの一種でもあります。例えば人間は周囲の温度よりも高い体温を持っているため、放射される赤外線を受信することで、周囲の温度よりも温度が高い物(人間)がいるか、いないかを判別します。電池での長時間動作に適した低消費電力のセンサを選択しています。
無線方式はBLEビーコンです。センサが反応した時にだけ1秒間に10回、データを送信しています。BLEビーコンは非常に低消費電力ですが、送信しているだけなので受信されているかどうかの保証は無いため、1回だけだと取りこぼしてしまうため、多めにデータを送信しています。
電池はCR2032です。今回の構成だとデータの送信回数が不定ですが1日に10回程度であれば2~3か月程度は動作する見込みです。
今回の試作では3Dプリンタでケースを作成しています。
M5Stackは、BLEビーコンのデータを受信するとビープ音が鳴るようにしています。今回はわかりやすく音が鳴るようにしてありますが、サーバへデータを送信して、どこに置かれたセンサがいつ反応したかを記録して置き分析したり、メール等で複数の人に知らせたりすることも可能です。
小型焦電センサの動作デモ動画や応用例
動画内でご紹介していますが、小型のセンサであるため、小動物が入るような細い隙間や天井など複数個所に設置し、24時間同時に監視することも可能です。ただし、体温の無い爬虫類や昆虫には使用することはできません。
また、弊社の代表は、自宅の各所に設置して家族の行動時間をサーバへ記録したこともあります。プライバシーの問題でカメラの設置ができない場合でも、焦電センサは使用できる場合があります。